効果的なプレゼンテーションの秘訣:デモンストレーターから学ぶ

私の営業時代の教訓
私がサラリーマンとして営業をしていた頃、ある出来事が私のプレゼンテーションに対する考え方を
一変させたできごとです。秋葉原を歩いていると、デモンストレーターのおじさんが「調理カッター」
の実演販売をしている光景が目に飛び込んできました。デパートの催事場でよく見かける実演販売の
光景です。その場に足を止めると、おじさんの巧みな話術に引き寄せられました。

 

デモンストレーターの魅力的なプレゼンテーション
当時の私は鳴かず飛ばずの営業マンで、人前でどうすれば上手に話せるかに強い興味を抱いていました。
おじさんの言いよどむことなく、聞き手を引き込むプレゼンテーションは見事で、「あんな風にプレゼン
できれば」と思わずにはいられませんでした。特に感銘を受けたのは、おじさんが商品を魅力的に見せる
ための工夫でした。言葉選びやジェスチャー、声のトーンまでが計算され尽くされていると感じました。

 

プレゼンテーションの効果を実感
20代の独身だった私には「調理カッター」は必要のない商品でしたが、約10分のデモンストレーションが
終わると同時に、その商品が次々と売れていく光景に感動し、勇気を出しておじさんに話しかけました。

「デモンストレーションお見事でした。どうしたら、あんなうまい話し方ができるんですか?」と尋ねると
おじさんはこう答えました。「だれがカモになるかすぐに見抜くことかな」と。私は話し方のことを聞きた
かっただけに拍子抜けしましたが、その真意に気付くのはそれからだいぶ後のことです。

 

プロのアドバイスとその真意
おじさんの「カモを見抜く」という言葉に戸惑いを覚えましたが、その後のやり取りで話し方については
「話し方?そんなの何回も練習するだけ、あの程度の話をするのはこの商売の基本だよ」と。彼が伝えたか
ったポイントは、聞き手を理解し共感を引き出す余裕を持つには、話す内容は練習を繰り返し頭に叩き込む
ことだったのです。

 

キーマンを見抜くことの重要性
この出来事から数か月後に気づいたのです。カモというのはお人よしのことではなく、「キーマン」のこと
だったのです。
プレゼンテーションで重要なのは、上手に話すことではなく、聞き手に「自分ごととして共感させる」こと
でした。キーマンに対して共感を引き出すことが、成功するプレゼンテーションの鍵だったのです。
この教訓を得たことで、私は自身のプレゼンテーションスタイルを見直し、改良を加えることができました。

 

プレゼンテーションスキルの向上方法
では、具体的にどのようにしてプレゼンテーションスキルを向上させることができるのでしょうか?
まず、聞き手を理解することが不可欠です。聞き手のニーズや関心を把握し、それに応じた内容を提供する
ことで共感を得やすくなります。
次に、練習(リハーサル)を重ねることです。話すことでいっぱいいっぱいでは、相手の様子を観察したり
共感を得るような流れを作る余裕なんてありませんよね。

 


 

プレゼンテーションは単なる話術ではなく、聞き手との共感を築くことが重要です。
あなたも、次のプレゼンテーションでキーマンを見抜き、共感を引き出すことに挑戦してみてください。
人間力教育センターでは、こうしたスキルに必要なプレゼンテーションのフレームワークを確実に習得できる
研修プログラムをご提供しています。